Guf
Rapper from Moscow, Russia.
In one’s youth, he lived in China with his parents. After his return to Russia, he started his career as a rapper.
in 2004, Guf and Princip (rapper from Moscow) formed group CENTR and recorded demo-CD “Gift”. Slim and Ptaha joined CENTR and in 2007, group released album “Swing”. in the same year, Guf released his first solo album “city of roads”. In 2008, CENTR released their 2nd album “Ether in norma” but after friction with the members of the group, Guf left the group and founded record label “ZM Nation” with Princip.
In 2009, Guf released his 2nd solo album “Houses”. The next year, began collaborating with Basta and they released album “Basta/Guf 2010”. Guf and Basta held many concerts together. 1 November 2012, his 3rd solo album “Sam i” was released.
☀ Official website ☀ Music videos
ロシアで最も有名なラッパー。そのスタイルにはアメリカのヒップホップ文化からの影響を強く感じさせる。1979年9月23日モスクワに生まれる。スマートな外見から若い頃はアイドル的な見方もされていたが、それは本人にとってはあまりプラスには働いていなかったようである。青年期に7年ほど中国に住んでいたが、麻薬中毒になったのをきっかけにロシアへ帰国した。2000年にRolexxというグループを結成し音楽活動を開始。2003年にラッパーPrincipと新たにCENTR(ツェントル)を結成。その後SlimとPtahaが加わり、CENTRはこの世代を代表するグループになる。CENTRとしてアルバムをリリースしつつ、Gufは2007年にソロとしての1stアルバム「Город дорог (city of roads)」を発表。2008年CENTRは「Эфир в Норме (Ether in norma)」を発表するが、翌年メンバーとの口論の結果、Gufは脱退。Principと共にレーベルZM Nationを立ち上げ、2009年12月にソロ2作目を発表した。この頃Gufと人気をほぼ二分していたのがBastaで、二人は活動初期からコラボレーションを繰り返していた。GufはついにはBastaの主催するレーベルGazgolderに加入し、二人は共同でアルバム「Баста/Гуф (Basta/Guf)」を作成した。
2012年11月、Gufは3作目となるアルバム「Сам и (Sam i)」を発表するも、Bastaと仲違いしレーベルを離れた。二人の喧嘩はTwitterのやり取りからも知る事ができ、その言葉のやり取りはファンの心配を大いに煽った。一方、長い事険悪だったCENTRのメンバーとは和解。4作目には早速彼らの共作が収録されている他、Gufは再びCENTRのメンバーに戻った。元妻はAiza(通称Ice Baby)という歌手で、おしどり夫婦で有名だった。2015年に離婚したが、彼女に捧げたラブソングは多く残っている。
その他のエピソードの中で有名なものが、おばあちゃん子である事。Gufの祖母タマラ・コンスタンチーノヴナは、♪Original Baという曲でラップを読みGufと共演している。その曲の中でGufは”万里の長城を見た事が無ければ、中国に行ったとは言えないように、俺のばあちゃんを見た事が無ければ、俺を知ってるとは言えない”と語っている。
● ● ● DISCOGRAPHY ● ● ●
Город дорог (city of roads) : Монолит (Monolit) 2007
CENTRの活動を始める前から書き溜めていた楽曲をまとめた、ソロとしての1stアルバム。Introには、Gufが19歳の時に作った記念すべき第一曲目「Китайская стена(Chinese Wall)」をサンプリングしている。CENTRの仲間SlimとPtahaも参加。楽曲のプロデュースはほとんどSlimが手がけた。Gufの初期の代表曲とされる「Трамвайные пути(Tram rails)」も収録されいている。CENTRの楽曲と同じく、自身の麻薬体験やドッラグ・カルチャーを通したものの見方などが、アルバムの内容の主である。注目すべき曲は、自分の祖母タマラをテーマに書き上げた「Ориджинал Ба(Original Ba)」。実際にタマラが、Gufの書いたテキストを読んで参加している。
Дома (Houses) : Монолит (Monolit), ZM Nation 2009
2009年の夏、メンバーとの口論の末GufはCENTRを脱退。CENTRに残ったPtahaとSlimも、それを機にソロ活動を開始し、各々ソロアルバムをリリースしたが、Gufのソロ2作目もそれを追うようにして発表された。前作を担当したSlimに代わって、Mikoがメイン・プロデューサーを務めたが、他にもBastaやMarselleのNelが楽曲を提供している。フューチャリングアーティストとして、Gufの昔からの仲間Principも参加。前作と聞き比べれば、2年の間にGufの世界観と実際の私生活が、大きく変化したことがわかる。Nelの作曲による「Для неё(For her)」や、2008年に結婚したAizaに捧げたストレートなラブソング「Ice Baby」も印象的だ。
Баста/Гуф (Basta/Guf) : Gazgolder 2010
長年の仲間であり、この当時Gufと人気を二分していた大御所ラッパーBastaとのコラボレーション・アルバム。二人はこれ以前にも度々共演していたが、2010年にGufは、Bastaが主宰するレーベル・Gazgolderと契約。その上でのこのアルバムリリースであった。人気ラッパー1位2位の座にあった二人の共同作品は、ロシアン・ヒップホップにとっても歴史的な一枚になったと言える。収録曲の中からは、「Соответственно(Accordingly)」や「Другая Волна (Another wave)」が特にヒットした。また”侍”をモチーフにした「Самурай(Samurai)」も、インパクトあるPVで注目を集めた。
Сам и (Sam i) : SBA Production 2012
ソロアルバムリリースに数年ブランクがありながらも、その間Gufは活発に活動していたので、この三作目はファン待望の新作となった。2012年はKastaのVladiもソロ二作目をリリースし、それと対比する形でも注目された。共演アーティストの幅も広がり、特に目玉はOu74、Murovei、TAHDEM Foundation。周囲の予想を裏切ってくる人選だった。タイトルの「Сам и(Sam i)」には、ロシア語で”Myself and…(自分自身と、、、)”という意味があることと、Gufの息子の名前Samiのダブルミーニングになっている。息子や家族の話題が歌詞に多いことと、今までの麻薬中毒的な内容から打って変わり、年齢による健康の不安などがチラホラ読まれていることも特徴的な一枚。
420 : Warner Music Group Company, ZM Nation 2014
ダンスホール・ミュージック&ヒップホップの3人組ユニットTrue Jamaican CrewのメンバーRigosとのコラボレーション・アルバム。アルバム発表に先駆けて、2013年に「420」という曲のPVが公開されたが、アルバムには結局収録されず。アルバムの方は、どちらかというとRigosの世界観とメロディセンスが基盤になっていて、その上でGufが自由に泳いでいるような印象の仕上がり。プロデュースも、過去にRigosの楽曲を手がけていたBluntcathが担当した。Rigosは当時まだメジャーな存在ではなく、このGufとの共演から一気に飛躍したラッパーだ。かけ離れた二つの個性の融合が、Bastaとのコラボレーションとはまったく違う完成度を生んだ。
Ещё (More) : SBA Production 2012
4枚目のソロアルバム。Rigosとの前作「420」をプロデュースしたBluntcathが、再び全曲を手がけた。この頃にはGufはCENTRのメンバーSlim、Ptahaの二人と和解しており、CENTRに再加入していた。このアルバムの録音も、CENTRのツェーアーオー・レコーズで行われ、SlimとPtahaもゲストとして参加。長年のファンを喜ばせた。その他にもRigosや、この当時の大注目株であったアゼルバイジャン出身のユニットKaspysky Gruz、そして相変わらずPrincipとのコラボレーションも収録された。アルバムの中から二曲(「Бай(Bye)」、「Маугли(Mowgli)」)にPVが作られた。